(この解説は、2015年12月11日にYahoo!ニュースBusinessに配信された取材記事に基づいて作成されています。)

日本政府は、平成27年年6月30日に閣議決定された規制改革実施計画に基づき、規制改革会議の提言した、いわゆる「解決金制度」の導入を検討しています。

解決金制度とは、企業の行った解雇が法律上認められない不当なものであった場合でも、労働者を復職させず、法律で定められた一定額の補償金を使用者が支払い、雇用関係を解消する仕組みです。

提言では、解決金制度は「紛争解決の早期化と選択肢の多様化」のための方策のひとつに位置づけられています。申し立てについては労働者側のみに認められており、企業側からこの制度を使うことは想定されていません。一方、労働者側の専門家からは、不当解雇であっても補償金さえ払えば解雇が認められることと同じ結果になるとして「カネで解雇を買う制度」ではないかといった反発も出ていると言われます。

解決金制度とは、果たして「カネで解雇を買う制度」といえるのでしょうか。

佐藤宏和弁護士が、

  • 解決金制度の使い方
  • 解決金制度導入のメリット

などについて解説します。

解決金制度は、果たして紛争解決の早期化に有効なのでしょうか

–解決金制度は具体的にどのように使われることが考えられるのでしょうか?

佐藤宏和弁護士(以下、佐藤) ここで重要なのは、解決金制度を「紛争解決の早期化」の手段として使うのか、それとも「選択肢の多様化」の手段として使うのかという点です。解雇に関する争いについて、早期解決の手段としては労働審判という制度があります。労働審判では、当事者が裁判所に出向く機会が最大で3回ありますが、現実には最初の1回でほとんど決着がつけられます。

このため、当事者は1回で自らの主張をするよう求められ、労働審判官(裁判官)と労働審判員(使用者側と労働者側の専門家各1名)が双方の当事者から事情を聴取し、解雇無効と認められそうな事案であれば調停という裁判上の和解手続の中で、事案に応じた相応の解決金支払を使用者側に納得させるよう促します。

解雇が行われてから代理人を通じて労働審判を申し立て、裁判所に初めて出向くまで、3カ月程度で紛争が終結するケースも珍しくありません。このように、現行の労働審判でも紛争解決の早期化は“ある程度”実現され、結果として解決金の支払いも行われています。

–労働審判で紛争解決の早期化が実現され、解決金の支払いも行われているのであれば、なぜ解決金を制度として導入する必要があるのでしょうか。

以下、詳細はリンクファイルをご覧ください。

Yahoo!ニュースBusiness 2015年12月11日(金)12時4分配信

記事配信元:Business Journal

http://biz-journal.jp/2015/12/post_12822.html